バッテリー
「そうだ、本気になれよ。本気で向かってこい。―関係ないこと全部捨てて、おれの球だけを見ろよ」
中学入学を目前に控えた春休み、岡山県境の地方都市、新田に引っ越してきた原田巧。
天才ピッチャーとしての才能に絶大な自信を持ち、それゆえ時に冷酷なまでに他者を切り捨てる巧の前に、
同級生の永倉豪が現れ、彼とバッテリーを組むことを熱望する。巧に対し、豪はミットを構え
本気の野球を申し出るが―。『これは本当に児童書なのか!?』

読み始めたとき、主人公の巧がどうしても好きになれなかった。自信家で、他人を見下し、冷たいことを
平気で言う。家族に対しても心を開かず、病弱な弟をいたわることもしない。こんなのが主人公でいいのか?
とずっと思っていました。でも読み進めるにつれて、巧がひたすら自分を鍛え、野球に打ち込む行為が、自分の
存在意義を確かめているような、思春期の不安定さを表しているような、そんなふうに思えてきました。
豪という何ものにも変え難い仲間を得て、精神的にも成長していく様子に、巧、頑張れ!!と応援したくなる
ような気持ちにさせられました。この本はほんっとうに凄いです!!児童文学超えてます!

「バッテリー2〜6」・・・「バッテリー」の続編!!